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村長あいさつ
村長コラム(広報あち掲載)
情報提供

阿智村定例議会(令和7年12月4日)村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2025年12月4日更新

​はじめに                      

  本日ここに令和7年第4回阿智村議会定例会を開催しましたところ、議員各位にはご都合をつけて出席頂き、提出議案についてご審議頂きますことに対し、厚く御礼を申し上げます。それでは一言ごあいさつさせて頂きます。
いよいよ今年もあと1ヶ月となり、師走の大変寒く忙しい時期となりました。
 昨夜から日本列島に強い寒気が入り、当村でも雪が降り今シーズン一番の寒さとなりました。

 さて、国政においては、10月に自民党の高市総裁が初の女性総理大臣となり、内閣支持率も高い位置をキープしています。総合経済対策に力を入れていくとの方針で、生活の安全保障・物価高への対応など柱にしており、国会での討議の中で、プレミアム商品券への補助や2万円の子育て応援手当、ガソリンの暫定税率の廃止、給食費の無償化など検討がされているようです。地方としては私共が住んでいる阿智村や各市町村の実情をしっかり主張し、地方の声に耳を傾けて頂く政策が行われることに期待いたすところであります。​​

村の状況ついて 

   さて、阿智村ではこの3か月の間に様々な出来事がありました。主なものをいくつか述べさせて頂きます。

地区懇談会

​ 村では11月に各自治会で地区懇談会を開催し、「産業」「教育・健康・福祉」「くらし」の3分科会に分かれてご意見を頂きました。どの地区においても共通の課題は、人口減少や災害対策、教育の事、クマの情報、森林整備、空家の事や遊休農地のことなど活発に意見が出ました。学校のあり方検討委員会でも現在、各地区の保護者を中心に意見を伺っている事もあり、子育ての面で活発な意見を頂きました。全体を通して皆さんの生の声を聞く事ができました。令和8年度の事業計画、予算に向けて有意義な懇談会にすることができました。

​環境、水道関係

 村の方から上下水道事業のこれからの運営、特に料金の改定について上下水道施設整備審議会に諮問をさせて頂き、今まで3回の審議会の開催を経て、10月7日に最終答申を頂きました。答申によると、これから人口減少の中で上下水道事業を運営していかなければならないシミュレーションの結果や、南信州の各自治体の水道料金の比較などを検討し、来年度4月から料金改定5%の値上げの答申を頂きました。これを受け、将来の上下水道事業のために、今議会において条例改正案を提出させて頂く事になっています。

選挙関係

 投票区の見直しについて自治会からの要望やアンケートを行った結果、人口減少や選挙の効率化などを背景に、駒場地区と浪合地区で投票区の統廃合を進めることになりました。自治会や対象地区の皆様と話し合いを重ね、来年2月執行予定の村長選挙から適用します。支援策として、事前予約による送迎バスやタクシーの運行や、浪合振興室での期日前投票などを行う予定です。関係する住民の皆様にはご理解ご協力をよろしくお願いいたします。

まちづくり関係

​ 七久里地区開発事業計画の造成と、工事用道路に関する地権者説明会を11月5日に開催させて頂きました。リニア発生土の有効活用のため、工業団地等の造成により雇用創出を見込む事を大きな目的に、これからのスケジュールや全体のイメージ、盛土量、造成計画のたたき台を説明させて頂きました。
 わいWai公園の工事も今議会中での契約議決を頂ければ、来年1月からB,Cゾーンから工事が始まる予定です。近隣の皆様には工事車両等の通行によりご迷惑をかけますが、よろしくお願いいたします。

教育関係

 10月31日に、中学1年生対象に第5回キャリアメッセを開催しました。今回は根羽学園7年生7名の生徒も参加して頂きました。商工会や地元企業の協力の元、体育館に14事業所のブースを設け、それぞれに仕事の内容や働くことの意味を説明しました。生徒達は自分の希望するブースを回り、阿智村にどんな企業があるか、大人になった時どんな仕事に就きたいかなど、勉強になったと思います。中学生のうちから地元の企業を学び、将来地域を支える人材になってくれる事を期待するキャリア教育には、今後もさらに力を入れていきたいと考えています。

駅伝大会

 11月30日に開催された第56回阿智村駅伝大会では、35チームが参加し、好天のもと賑やかに開催できました。南信州地域の中でも56回という伝統は、天龍村の梅花駅伝と共に歴史があり、走る人、支えるスタッフ、応援する人が一体となった、今や阿智村の最大のイベントとなりました。多くの皆様に支えて頂いているこの駅伝大会が長く続いて、さらなる絆が深まるよう期待したいと思います。

​​民生関係

​ 9月1日から始まった、ふくまるくんお散歩アプリとの連携事業「あちぽチャレンジ」は、10月の広報あちでの告知や、各種健康セミナーで宣伝させて頂いた結果、多くの方に好評でご活用頂いています。毎日5,000歩以上歩くとふくまるくんポイントが1ポイント加算されますが、8月末時点でアプリの登録が519人でしたが11月末時点で倍の1,120人の方が登録し、この3か月で約3,500ポイントが発行されています。歩くことで健康ポイントがたまり、健康増進につながるきっかけの事業となっています。
 12月7日には福祉と健康のつどいを中央公民館で開催します。いつまでも健康で元気に暮らし、健康づくりや介護予防に取り組むきっかけとしてのこの事業は、大変人気があり約60名の方にご予約頂いています。特にご夫婦での参加、男性の方の予約も多く、当日予約なしでも体脂肪やストレスチェックなどの健康測定、認知機能セルフチェックなども行います。民生課では健康常会や女性のための健康講座、認知症の講座をきめ細やかに開催し、住民の健康への意識を高める事業に力を入れています。その効果が数年後にしっかり表れてくると期待しています。

商工観光関係

 現在も続く物価高における経済状況は、商工会や10月23日に行った製造業者の意見交換会によりますと、雇用については、人手が足りず大変困っているが外国人労働者を雇いしのいでいる事や、原材料費高騰で厳しいそうです。小売業はプレミアム商品券の効果もあり、3ヶ月前よりは売上げ微増との事。飲食業はコロナ禍以降の習慣で宴会が少なくなり、予約専門に移行している所も増えているようです。
 観光業は、紅葉のトップシーズンという事もあり、例年に比べ観光客数は微減だが客単価の増もあり好調の声を頂きました。しかし、コロナ前の同時期に比べれば売り上げはまだ9割程だそうです。農林業は、夏の暑さと、多少の雨により松茸の収穫量は前半好調な反面、急激な寒さにより収穫量の減、りんご・なしなどの果物は糖度が高く、品質も良く好調だった報告がありました。
 ハローワークの求人倍率は現在、1月24日倍です。地域全体では好調な状況ですので、人手不足の解消に、知恵と工夫で企業側の対応も重要であります。

 そんな中、当村で昨年8月から始めている求人マッチングサイト、マッチボックスは始めてから1年が経過しました。現在36の事業所、379人の求職者が登録し、543件248人の方がマッチングして働いています。農商工観業の人手不足に少しでも功を奏す事業ができていると感じています。

​村政功労者表彰​

 11月15日には第32回阿智村政功労者表彰式典を開催させて頂きました。村政の発展に多大な貢献を賜りました皆様に、感謝の気持ちをお伝えさせて頂きました。本年は、議員として3期、議長として2年ご活躍され行政運営にご尽力されました熊谷義文さんに阿智村功労者表彰、教育に役立てて頂きたいと学校の作業や荷物の運搬にと軽トラックをご寄付頂いた、有限会社協和電設さんに感謝状、全日本バレーボール選手権大会や全国高校ラグビー大会に出場、全国高校総合文化祭の写真部門で入賞された高校生の皆さんに文化スポーツ賞を授与させて頂きました。今後とも、それぞれの経験を生かされ、村政の発展と住民福祉の向上、住民活動へのお力添えを賜りますようお願い申し上げます。

熊谷元一写真賞コンクール

 今年で第28回となる熊谷元一写真賞コンクールの表彰式を熊谷元一写真童画館で開催しました。テーマは「なかよし」で、全国から213人665点の応募がありました。お祭りやイベント、家族などの「なかよし」のテーマは、人とのコミュニケーションが取れなくなってしまった今、大変重いテーマであり、今年も力作が勢ぞろい致しました。大賞には新潟県の太田誠二さんの作品が選ばれました。
 元一先生の写真は歴史を振り返るうえで大変参考になり、大変懐かしく、これからの私たちの生き方、日本の進むべき道を考えさせられる事を感じ、記録写真を残していく事の重要性を改めて感じました。来年のテーマも「なかよし」です。ユネスコ「世界の記憶」登録の運動と併せ、是非とも来年も多くの方に応募頂きたいと思っています。

その他

​​ 秋には行事やイベントも多く、11月8、9日には村民の皆様の展示やステージ発表もあり、楽しんで頂いた阿智祭、商工祭、伝統の清内路花火、こまんばマルシェなど、地域の運動会や敬老演芸発表会などコミュニティの場が多く、皆さんがそれぞれの会場で元気で活躍する姿を見て大変うれしく思いました。

​上程議案

  本議会においてご審議頂く案件は、人事案件1件、条例案件5件、予算案件2件であります。

人事案件1件

 固定資産評価審査委員の内1名が任期満了になりますので、選任について同意を求めるものであります。

条例案件5件

 「阿智村水道事業給水条例の一部を改正する条例」の制定については、先ほど申しましたが料金改定について審議会から答申が出ましたので、それに沿い料金を5%値上げするためです。
他の条例案件などの詳細は、後程説明させて頂きます。

予算案件2件

 令和7年度阿智村一般会計補正予算第3号と追加で提出させて頂く予定の第4号ですが、3号については既定の歳入歳出予算総額から、それぞれ12,750千円を増額して歳入歳出予算総額をそれぞれ8,651,700千円とするものです。

  歳出の主なものは、
 ・福祉灯油等購入費助成事業 ・・・12,750千円
 ・村道維持補修工事 ・・・14,700千円
 ・空き家解体補助金 ・・・6,000千円
 ・運動公園整備電柱移転・・・ 5,600千円
 ・村長選挙費 ・・・423千円

 特に寒い冬を迎え、原油の高騰により灯油の単価が高いため、今年も1世帯に5,000円ずつ全世帯に、灯油・ガソリン券をお配りさせて頂きたいと考えています。依然として続く物価の高騰により、住民の方に少しでも家計に役立てばとの思いで、補正予算に組み込まさせて頂きました。
 以上がご審議いただく案件であります。上程の都度詳しく説明致しますのでよろしくご審議の上、適切な決定を賜りますようお願い致します。

おわりに

​  令和7年もあと1か月です。これから令和8年度の事業計画、予算編成に向けて、地区懇談会を経て、各自治会や各種団体からの要望、計画審議会等を開催し準備を進めて参ります。第6次総合計画の大綱の中で、令和7年度これまで進めてきた中で、これからの進むべき方向性や課題も明らかになってきましたので、主要な方針について述べさせて頂きます。
 まずは、高市内閣の国の方針では、総合経済対策の構築のために、様々な政策が展開されようとしています。村ではその方向に沿って、力強い村内の経済循環のために、施策を考えて参りたいと考えています。

 そして、人口の問題についてですが、この事についてはこの数年最も重要ポイントとして取り組んできました。阿智家族として、協働活動推進課を中心に全庁あげて様々な政策をうってきましたが、さらなる分析のもと引き続き取り組んでいきたいと考えます。

 そこで具体的に「若者世代に夢と希望が持てる」政策をめざし、地道でも各課が工夫し、若者から子育て世代、働く世代に響く事業を考えていきます。来年度は阿智村が誕生して70周年の節目の年であり、若い世代に70周年をきっかけにサポーターとして参加してもらう事で、村政に関心を持って、さらに村の事を知ってもらう企画を考えて参りたいと思っています。学校のあり方検討委員会も来年3月には最終まとめを頂くことで、特に将来の子供たちの未来、人財育成をめざし次の展開に進んで参ります。

 次にまちづくりについては、長い期間の検討を経て、リニア時代を見据え、わいwai公園も1月から工事に入ります。そして七久里開発、昼神温泉将来構想の具体的な計画実施と、それに伴い農商工観の産業の連携活性化により、若者に夢のある、暮らしたい、訪れたい地域になるよう持っていきたいと思います。新しい税の形、宿泊税も来年6月からスタートします。観光への目的税となりますので、昼神温泉のまちづくりを中心に、観光に訪れた皆さんが気持ちよく過ごせるような整備等を行って参ります。

 健康福祉は基本中の基本に、あたりまえに暮らしやすい、幸せと感じる阿智村にと考えています。具体的には「健康寿命延伸プラン」を構築し、阿智村の三大疾病を克服するためにも、歩いて健康づくりができる運動をスタートしていこうと思っています。
 以上本会議に上程いたします議案等について申し上げました。安心で夢のある地域に向かって一緒になっていい村作りにまい進していきますようご協力をお願いしてあいさつとさせて頂きます。どうぞよろしくお願い致します。