熱中症に注意しましょう!
気温の高い日が続く時期は、熱中症予防対策を取り、命を守ることが重要です。
熱中症とは
人間の体温は、大体36℃から37℃で調整されています。
暑いときや運動等で体を動かしたりすると、体の中でどんどん熱が
作られます。その熱は皮膚から外へ放散されるとともに、汗が熱をう
ばって蒸発していくことによって体温調節しています。
この熱の放散が上手くいかなかったり、出ていく汗の量に水分補給が
追いつかず、体内の水分や塩分バランスが崩れたり、体温調節がうま
く機能しないことで発症します。
症状が重くなると生命に危険がおよぶこともあります。
発症しやすい時期
日差しが強く、気温や湿度が高い時期に発症しやすくなります。そして
風が弱い場合は、体からの熱の放散が少なくなり、汗の蒸発も不十分と
なるため、発症しやすくなります。
環境条件と個人の体調による影響が組み合わさることにより、熱中症の
発生がさらに高まります。
熱中症になりやすい環境
高温、高湿度、風が弱い日、日差しが強い日、急に暑くなった日など
熱中症になりやすい人
高齢者、乳幼児、体調の悪い人、寝不足の人、肥満の人、暑さに慣れてない人など
熱中症を防ぐには
こまめに水分補給をしましょう
- のどの乾きを感じていなくてもこまめに水分を補給し、就寝時・起床時には
コップ1杯の水を飲みましょう。 - たくさんの汗をかいたときは、経口補水液、スポーツ飲料などが効果的です。
- マイボトルを持参して、外出先でもこまめな水分補給をしましょう。
服装の工夫をしましょう
- 通気性が良い、吸湿・速乾素材の衣服の利用が効果的です。
- えり元など詰まった衣服は熱や汗が逃げにくくなります。えり元を広げたり、
上着のすそを出すなどして、衣服をゆるめると効果的です。
室内でも予防しましょう
- 節電を意識しすぎるあまり、冷房を我慢して健康を害すことのない
ようにしましょう。 - 室温の目安は28℃です。冷房時の外気温や立地、建物の状況によって
室温は変化しますので、エアコンの設定温度に頼りすぎず、室内の
温度や湿度を測りましょう。 - 室温が低すぎると、外気温と室温の差が大きくなり、部屋に出入り
する際に体の負担になります。 - 窓から入る太陽光は日射遮断フィルムやカーテン等で遮断し、扇風機
を一緒に使いながらエアコンを効果的に使いましょう。
高齢の方の注意点
高齢の方は、暑さを感じにくくなり体温調節機能が低下するため、
室内にいても熱中症の危険があります。
- のどの乾きを感じていなくても、こまめに水分を補給しましょう。
- 室内に温度計を置いて、室温をこまめに測りましょう。
- 暑さを我慢せず、扇風機・エアコンを利用しましょう。
小さなお子さんの注意点
子どもは体温調節機能が十分に発達していないため、熱中症のリスクが高まります。
- 気温が高い日には、地面に近いほど気温が高くなるため、ベビーカー使用時や
身長の低い子どもは特に注意が必要です。 - 日頃から適度な外遊びで暑さに慣れさせましょう。
- 車の中は非常に高温になります。車から離れる場合は少しの間であっても、
子どもだけで車に残さないようにしましょう。
その他の注意事項
- 外出時には、日傘・帽子を使用しましょう。
- 白や淡い色は熱を反射しやすいため、暑い日は白や淡い色の服を
選ぶのがおすすめです。 - 天気の良い日は、昼下がりの外出はできるだけ控えましょう。
- 栄養や睡眠を十分にとり、体調の悪いときは無理をしないよう
注意しましょう。
熱中症の判断と応急処置
これって熱中症? 判断基準
気温や湿度が高い環境のなかで、立ちくらみ、筋肉のこむら返り、体に力が入らない、
ぐったりする、呼びかけへの反応がおかしい、けいれんがある、まっすぐに走れない
・歩けない、体が熱いなどの症状が見られたときには、すぐに熱中症が疑われます。
- 軽度:めまい、立ちくらみ、筋肉痛、汗が止まらない
- 中度:頭痛、吐き気、体がだるい、虚脱感
- 重度:意識がない、けいれん、体温が高い、まっすぐ歩けない、走れない
熱中症の応急処置
涼しい環境に移す
エアコンが効いている室内や風通しのよい日陰など涼しい場所に
避難しましょう。- 脱衣と冷却
衣服をゆるめ、からだを冷やしましょう。
(首の周り、脇の下、脚の付け根など) - 水分と塩分を補給する
冷たい水、特に塩分も同時に補える経口補水液やスポーツ飲料など
を取りましょう。
こんなときは医療機関に!
熱中症を疑う症状があり、意識がない、自力で水が飲めない、応答がおかしい
場合は、ためらわずに救急車を呼びましょう!
- 救急車が到着するまで、応急処置をしてください。
- 自力で水分を摂取でき、必要な応急処置を行ったものの、症状が改善しない
場合も、医療機関を受診しましょう。