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村長あいさつ
村長コラム(広報あち掲載)
情報提供

阿智村定例議会(令和6年6月6日)村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2024年6月10日更新

​はじめに                      

   阿智村では田植えや野菜の植え付けもほとんどの皆さんが終えられ、一息ついたこの6月上旬だと思います。5月下旬から、日中は真夏のような暑い時もあり、朝夕の寒暖差があり、これから梅雨に入り、農作物や体調面でも不調がないよう注意したいものです。

  3月5日に大雨により県道園原インター線、園原郵便局近くの斜面が崩落し、長い期間通行止めや時間規制の片側通行で、地元住民の方や観光客の皆さんにご迷惑をかけていましたが、この程本谷川への迂回道路が完成し、5月24日から片側24時間通行できるようになりました。
  急ピッチで工事を進めて頂いた県建設部に御礼申し上げると共に、特に智里西地区の住民の皆さんにはしばらくの間ご迷惑をおかけしました。これから斜面の本工事に入る事になりますが、ご理解ご協力をよろしくお願いいたします。

村の状況ついて 

   県道園原インター線崩落の影響により、又ヘブンス園原のゴンドラの故障により、観光面においては大変厳しい状況でありました。
   例年開催している花桃まつりですが、実行委員会を幾度となく開催し、崩落現場が片側通行でも大変な渋滞が予測されるため地域住民の方の生活を最優先し、今年は花桃まつりとしては開催しない方針を打ち出しました。広告宣伝、花の情報提供、お土産や飲食の出店はしない事とし、それでも渋滞の可能性が残るため、交通整理員や駐車場の配置を行う対応としました。
   桜や花桃の開花が、4月上旬の気温の上昇により一気に花が咲き、昼神温泉では多くの観光客で賑わいました。4月18日から園原の交通規制を開催し、27日まで対応し、残念な想いもありましたが多くの方のご協力により無事終了する事ができました。今年の園原は、悲しく悔しい想いでしたが、未来永劫続く花桃まつりのための試練として、運営の仕方など検討できる事ができましたので、これからに活かしていきたいと思っています。

リニア中央新幹線の動き

 東海より南木曽方面からの発生土運搬について国道153号と256号を通る方針が示され、5月13日に村全体の説明会をJR東海と村の共催で開催しました。
   更に全村対象に住民の安心安全のためにも、今後通行時間帯や運行する曜日、渋滞の原因とならないような運搬方法などについて文章を取り交わして、住民の負担軽減を図って参りたいと考えています。七久里地区開発のための埋め土については、飯田下伊那方面の発生土に限るという条件を付しての候補地として情報提供していたものを、条件を外して再提供を県にしました。地元においても開発に関する検討委員会が発足し、今後、村、地区の発展のためにもしっかり取り組んで参ります。
  清内路地区の村道1-20号線工事、クララ沢発生土置き場や、地区内での発生土活用の検討など、住民の皆さんの声をしっかり聞き、JR東海に要望すべき点は伝え判断していきたいと思っています。

​まちづくりの事業

 わいWai運動公園周辺整備は、昨年度C地区の用地取得が完了しました。長い間かけて検討をしてきている案件でありますので、少しでも前に進めて参りたいと考えています。

5月3日  恒例のはたちの集い

 今年も多くの人が安心して集まれる式にするにはどうしたらよいか、思い出に残る楽しく有意義な式にするにはと実行委員会で早くから検討し、63人中49人の出席と例年に比べ高い出席率でした。
   久々に会う仲間や恩師との出会いや、高校を卒業してからほとんどコロナで制約されてきた生活のせいもあってか、いつまでも懐かしい話に花を咲かせていました。記念品として、阿智村で捕獲した鹿の皮を使った名刺入れをプレゼントさせて頂き、新成人達に鳥獣駆除のしくみも感じて頂けたのではと思っています。

4月16日 教育委員会主催による学校あり方検討委員会

​ これからの少子化による現状をふまえ、阿智村の教育の方向性を探る話し合いがスタートしました。
   5月18日にはオンラインによる、東京学芸大学高橋純教授の講演会が行われ、6月29日には「阿智村の教育を考える全村フォーラム」が中央公民館ホールで開催されます。多くの方に参加頂きご意見を頂ければと思います。

農業

 気候は5月当初一時気温が下がり一部では霜の被害もありましたが、全般的に安定した気候で水稲、野菜など順調に育っているようです。
   6月3日には産業振興公社の定期総会を開催し、社員461名の皆さんの協力の元、売り上げは1億円を維持でき、令和5年度に植えた生食用、ワイン用のぶどう500本が順調に育っている報告や、昼神温泉旅館との連携や新加工商品としてシードルやごはんパックの開発の報告も受け、観光業と連携した新たな農産物の展開にこれからが楽しみです。

6月4日 いきいき健康大学

 特にシニアの皆さんに健康で過ごして頂くために、今年度の目玉事業であるいきいき健康大学をこの6月4日より開始しました。
   初日は駒場地区で21名の参加がありました。又、介護への関心を高め、携わる方を育成し人手不足の解消につなげる入門的研修も6月10日から始めます。保健師と包括支援センターでは、心と身体の健康のために、健康テレビを作成し、5月27日から番組を放映しています。今年度は全国と比較して男女共に死亡率が高い「脳血管疾患」をテーマにその予防策や対応策など、年間を通して配信していきます。是非多くの皆さんにご覧いただきたいと思います。

5月29日 国民健康保険運営協議会​

 5月29日に国民健康保険運営協議会が開かれ、令和6年度の国保税率改定等について協議されました。既にご承知のとおり、平成30年度の国保制度の都道府県単位化に伴い、県が国保財政の責任主体となり、安定的な財政運営や効率的な事業の確保等、国保運営に中心的な役割を担って、制度を安定化させる取り組みが始まっています。村として住民との身近な関係の中で資格管理ときめ細かな保健事業を担うほか、保険給付に要する納付金として保険税を県へ納付することになっています。
   その保険税率の決定にあたっては県が示す標準的な保険料率を参考に市町村が決定することになっていますが、国は将来的に同一都道府県内においては保険料水準を統一することを目指しています。現在本村ではこの水準に達する税率ではなく、数年をかけてそこに近づけて行く方針を運協で確認頂いています。
今回村が国保運協に諮問し、答申を受けた令和6年度の国保税率は、所得割を中心に県が示す方向に近づける税率との答申を頂きました。詳細については今定例会の中で上程し、ご審議いただきますので宜しくお願いします。

5月26日 全村民あげて「ごみゼロ運動」

 各地域単位での作業は、住民が集まり、自分達が住んでいる地域をきれいにする事と、地域のコミュニケーションをはかる上で大変重要な行事です。地域の皆さんにはこれから道路の草刈作業や支障木の伐採、花の植え付けなど、環境の素晴らしい美しい村のために、ご尽力下さり大変感謝する次第です。

6月  2日 消防団技術訓練

 近年の消防団員の減少や活動の仕方を考慮して、各分団では約1か月間、全員がポンプによる水の出し方の基礎的な訓練を行い、訓練当日はポンプの性能などの技術講習、模範操法など大変有意義な訓練ができました。今回は希望する分団が代表で飯伊大会に出場する方式を取り、3・4分団が出場する予定になっています。活動で生まれる仲間との調和や地域愛が後に大きな財産となります。消防団のあり方が叫ばれる今、訓練の仕方や大会の運営を工夫しながら頑張ってくれています。
   又、5月上旬には南信州広域タクシーさんと災害時に停電となった時、役場や村内にある電気自動車に充電させて頂く災害協定を結ばせて頂き、中旬には昭和企業(株)さんとは災害時に優先的に水道資材を提供し修理して頂く協定を結ばせて頂きました。いざという時のために民間企業の皆様との協定は心強い限りです。

 村内の景気動向

 商工会によりますと、以前か続く原油高騰、物価高騰により、引き続き製造業は業種によって差はありますが、材料の物流が止まったり遅かったりして、4、5月の仕事量が減少。それに伴い市場が停滞気味との事です。
  設備業、建設業は仕事はあるが、資材が値上がりしており、納期が見込めずお客様に迷惑をかけている状態です。
  一方、食品製造関係は販売はコロナも落ち着き昨年より伸びているが、材料費の高騰で利益率が悪く苦戦との事です。
  観光や飲食業はヘブンスそのはらの営業休止の影響と、北陸復興へ観光客が流れている事から厳しいとの事です。どの業種も7月からの新紙幣による消費マインドの向上や、8月に発売予定のプレミアム商品券に期待しつつ、客層のターゲットを明確にした戦略を行うとの事です。

上程議案

  今議会でご審議いただく案件は、条例案件2件、予算案件3件、報告案件2件であります。
  条例の関係では、阿智村国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定についてと、地域包括センターの人員及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定についてであります。
  予算案件ですが、令和6年度阿智村一般会計補正予算第1号は、既定の歳入歳出予算総額に歳入歳出それぞれ48,811千円を追加し、歳入歳出予算総額を6,148,811千円とするものであります。

  歳出の主なもの
     第一小学校スロープ屋根設置工事費     2,500千円
     清内路体育館修繕工事                          787千円
     伍和保育園給水管改修工事                 1,441千円
     えんばなの福祉施設修繕工事              2,700千円
  歳入の主なもの
     国県の財源など見込めるものとして
     リニア対策事業費村道1-20号線赤子淵までの拡幅工事
                                                        15,000千円
     境界の明確化事業など林業総務費       6,160千円 など

報告案件

   令和5年度より令和6年度へ繰り越した事業に係る予算の報告や、損害賠償の報告をするものです。
   以上本議会においてご審議いただく案件について説明いたしましたが、詳細は上程のつど詳しくご説明いたしますので、よろしくご審議いただきますようお願いいたします。

おわりに

​   阿智村ではこれからの観光施策、特に昼神温泉郷の再開発についての財源として宿泊税の導入について検討委員会から答申を頂き、前向きに検討を進めています。長野県やそして、県内の検討している自治体も多く、調整をする事が最優先と考え、今後進めていきたいと思っています。配分方法や配分率の事など要望も上げさせて頂いていますが、市長会や町村長会でもこの事は取り上げられ、検討が進められています。
  又、国県への要望として、今回の園原インター線災害の教訓をふまえ、中央道園原インターの現在の名古屋方面のみの乗り降りのインターではなく、上下線とも利用できるフル規格のインターをお願いしていく事としました。地形上様々な問題や地元負担など財政的な課題もありますが、今まで住民からの要望もあった事から、技術的に可能であれば花桃時期の渋滞緩和も含めて運動していきたいと思っています。
   最後に6月22日から阿智、松川、下條の3町村で企画する3期目の特に若手の人財育成を期待する住民研修が始まります。全国の地域活性化先進地の事例も勉強でき、特に志を共有する仲間作りも期待できます。約半年間になりますが、大きな成果も期待できますので是非多くの方にご参加頂きたいと思います。

 以上6月定例議会の開会にあたり、ごあいさつ申し上げました。よろしくお願いいたします。