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村長あいさつ
村長コラム(広報あち掲載)
情報提供

阿智村定例議会(令和4年12月6日)村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2022年12月8日更新

はじめに


12月定例議会に際しまして一言ごあいさつ申し上げます。

今年もあと1ヶ月となり、師走の大変寒く忙しい時期となりました。今週に入り急に寒くなってきた事もあり、スタッドレスタイヤに替える方も多くなりました。
さて、9月から11月にかけ、コロナ禍で中止になったものもありましたが、当村では少しずつ行事やイベントが復活してきました。
商工祭は中止になったものの展示や芸能発表など多くの村民の皆様に楽しんで頂いた阿智祭、コースを変えて2回目の第53回阿智村駅伝大会、村政功労表彰式、戦没殉難者慰霊祭、村民星空観賞デー、植樹祭、熊谷元一写真賞コンクール表彰式、中学生新人大会での活躍など、皆さんがそれぞれの会場でお会いすると、元気で活躍する姿は大変うれしく思いました。

村では11月に8か所の地区懇談会を開催し、来年度の事業計画予算と、第6次総合計画後期計画を中心に意見を頂きました。近年の時代を反映してか、コロナの対応の事、災害の事など中心でありました。
どの地区においても共通に出た問題が、地域の集落維持をどうしていくか、そして山の手入れの事、里山整備についてでした。少子高齢化が叫ばれ長く経過した今、現実に草刈りができない、地区の役員が多すぎて受けられないといった、切実な問題が出ています。
村としても、地域と共に解決方法をさぐり一緒になって対応して参りたいと思っています。里山整備も所有者の山林への関心離れも要因ですが、村の中に整備をしていこうとする団体が多くなってきた事で、なんとかいい方向に進んでいけばと思っていますし、森林環境譲与税の使い道の有効活用をしっかりして参ります。
各団体の意見もまとめ、計画の素案を持って、2月には再度各地域を回る予定になっています。
【村の状況】
さて、阿智村ではこの3か月の間に様々な出来事がありました。
主なものをいくつか述べさせて頂きます。

【リニア関係】
10月1日からリニア整備対策室の拡充を行い、専任の整備対策室長を配置し、係長との2名体制でリニア関連の仕事に対応する事としました。
清内路地区では、国道から斜坑までの村道1―20号線の工事が始まり、現在は計画中のクララ沢発生土置き場の安全性について、JRに対し村から要望書と質問事項を提出してあります。回答については岐阜大学の学識経験者や、県などの意見を参考に不明な点を考察しているところです。
少なくとも村として、納得のいく回答を得られた後に、住民の意見をお聞きする機会を設けていきます。
週に2日、清内路振興室に対策室職員を1名常駐させ、住民の皆さんに寄り添い、悩みや相談に対応していきますのでよろしくお願い致します。

【西部地区関係】
広域的な事業展開として、阿智、平谷、根羽の西部3村で、10月中旬に「南信州フォレストパーク」として、森を中心に様々な事業を展開していく取り組みを始めました。
県の元気づくり補助金を活用して「すべて、森にある」をキャッチコピーとして、森から生まれる川や水、空気、星空、里山の整備、人々の生活を大切にし、まずは本年度は3村のそれぞれの取り組みを特にSnsで若者にPRしていってもらおうとするものです。
いわゆる西部3村の内外へのイメージ戦略です。巨木の写真コンテストも行っていますし、来年以降は共通するそばやとうもろこし、森の名物料理等にスポットを当て、展開していく予定です。

【教育関係】
11月29日に昨年に引き続きの企画、中学1年生対象にキャリアメッセを開催しました。商工会や地元企業11事業所の協力の元、体育館にブースを設け、それぞれに仕事の内容や働くことの意味を説明しました。
生徒達は自分の希望するブースを回り、阿智村にどんな企業があるか、大人になった時どんな仕事に就きたいかなど、勉強になったと思います。中学生のうちから地元の企業を学び、将来地域を支える人材になってくれる事を期待し、今後もさらに力を入れていきたいと考えています。
将来の子供たちが健やかに育つため、経済的に苦しくても大学等に進み勉学に励む事ができるように、阿智村名誉村民の後藤正さんのご寄付を財源に「後藤育英基金」が創設され、11月25日の臨時議会で奨学金として貸与制度を設置する条例が出来ました。無利子で借りることができる奨学金ですし、返済期間も長く設定してあります。
来年の進学希望の方から運用して参りますので、是非多くの方にご利用頂きたいと思います。又本村に定住し、地元に就職すれば奨学金の返還額の一部を支援するという制度も来年からスタートしますので、合わせて有効に活用願います。
11月28日に開催された第53回阿智村駅伝大会では、28チームが参加し、好天のもと気温も高めで賑やかに開催できました。ランナーがバスでの移動やスタッフの人数が多かった事から、昨年から密にならないよう工夫し、役場と中学を周回するコースに変更させて頂きました。南信州地域の中でも53回という伝統は、天龍村の梅花駅伝と共に歴史があり、走る人、支えるスタッフ、応援する人が一体となった、今や阿智村の最大のイベントとなりました。多くの皆様に支えて頂いているリニューアルしたこの駅伝大会が長く続いて、さらなる絆が深まるよう期待したいと思います。

【保育園関係】
未満児の子供を預けている方が、二人目等の子供を出産し育休を取っている期間でも、上の子供さんを預ける事は可能とし、子育て支援を図って参ります。保育士等の人員体制の事もあり来年4月からのスタートとなりますので、ご理解ご協力をよろしくお願い致します。

【民生関係】
11月19、20日と健康フェスティバルを開催させて頂きました。大変好評で予約でいっぱいとなり150名の方に参加頂きました。歩き方のチェックやストレスチェック、野菜の摂取具合など気軽に自分の健康状態を確認する事ができ、生活習慣をどのように送ったらよいかの目安ができました。コロナでできない状況が続いてましたので、久しぶりに出来ましたし、又知り合いの方と健康について話をする機会もできた事で、来年もお願いしたいとの多くの声を頂きました。

【農業関係】
4月から始まった農業機械購入補助金の申請が好評で、この10月までの半年間で26件と当初予算をオーバーする申し込みがありました。利用された方によると、農業機械もなかなか高額で躊躇していましたが、この補助制度により、機械を導入する事で新しい分野の農業作物を展開する事ができ、意欲も高まってありがたかったとお礼を頂きました。今回の補正予算で追加をお願いする予定になっています。

【商工関係】
現在のコロナ禍や原油高騰における経済状況は、商工会によりますと、製造業者の皆さんからは、コロナ禍ではあるが海外にシフトできなかった面もあり、引き続き人手が足りず大変困っているとの事。小売業、飲食業は、3ヶ月前に比べ横ばいとの事です。
忘年会シーズンで予約は昨年より多いが、これからのコロナ禍の様子で心配との事ですし、原油高騰により、運送業はもちろん、重油等で機械を動かす製造業者の打撃は大きく、厳しい状態が続いているとのことです。

【観光関係】
紅葉のトップシーズンという事もあって、全国観光支援の効果もあり、好調の声を頂きました。
しかし、コロナさ前の同時期に比べれば8割程であります。現在、昼神温泉出湯50周年の記念事業の委員会を立ち上げ、計画していますので、これからキャンペーンや、農商工との連携事業、歴史を振り返る事業を徐々に展開していきますので、併せて大きな効果となるよう期待したいと思います。

【農業関係】
生産量、売上げは横ばいとの報告ですが、原油の高騰により、ガソリン軽油等使う農機具の燃料代は高く、何かしら対応したいと考えています。
ハローワークの求人倍率は現在、1.58倍です。地域全体では好調な状況ですので、人手不足の解消に、知恵と工夫で企業側の対応も重要であります。
このような状況のため、現在、10月から始まった、原油等エネルギー高騰対策のため、電気、ガソリン、ガス等の使用料3か月で最高、個人で10万円、法人で30万円の補助金を12月使用分までとしてありますが、これからも心配だという声も聞きますので、延長という方法も考えながら、事業所の皆様にはこの冬を乗り切っていただきたいと思います。又、詳細については提案させて頂きたいと思っています。

【協働活動推進関係】
今年は第25回の熊谷元一写真賞コンクールの表彰式を熊谷元一写真童画館で開催しました。テーマは「ふれあい」で、今年も全国から223人685点の応募がありました。全国規模の大きなコンクールとなりましたので、年々レベルが上がり、力作が揃い、大賞に山口県宇部市の広田さんの作品が選ばれました。
元一先生の写真は歴史を振り返るうえで大変参考になり、大変懐かしく、これからの私たちの生き方、日本の進むべき道を考えさせられる事を感じ、記録写真を残していく事の重要性を改めて感じました。
来年のテーマは「まつり・行事」に決まりました。是非とも来年も多くの方に応募頂きたいと思っています。

議会案件

本定例会においてご審議頂く案件について申し上げます。
案件は、人事案件1件、条例案件6件、契約案件1件、予算案件5件であります。
人事案件は、固定資産評価審査委員の内1名が任期満了になりますので、選任について同意を求めるものであります。

条例案件

「個人情報保護法施行条例」等の制定については、個人情報の保護に関する法律の改正に基づく条例の制定で、新法の施行に必要な事項を定めるものです。
又、「職員の定年等に関する条例の一部を改正する条例」の制定については、令和5年度から、段階的に65歳に引き上げるものであります。

契約案件

「高速自動車国道中央自動車道西宮線と交差する阿智村管理の伏谷橋の撤去に関する協定書」の締結については、工事業者の決定に伴い、契約を変更するものです。

予算案件

令和4年度阿智村一般会計補正予算第5号は、既定の歳入歳出予算総額に、それぞれ185,551千円を減額して、歳入歳出予算総額をそれぞれ6,189,435千円とするものです。
歳出の主なものは、
・ふるさとづくり基金積立金  11,000千円
・県議会議員選挙費        7,118千円
・生活困窮世帯緊急支援金       5,518千円
・個別予防接種委託料             10,240千円
・振興作物栽培者支援事業         6,000千円
・阿智開発公社事業補助金       10,000千円

生活困窮世帯緊急支援金については、県の制度で、電力・灯油・食料品等の価格高騰に直面する生活困窮世帯等への支援という事で、令和4年度住民税所得割が非課税の世帯等に一世帯あたり3万円の補助をするものです。
又、全体的に施設等の光熱費が軒並みアップしており、今回の補正で計上させて頂いていますのでよろしくお願い致します。

以上がご審議いただく案件であります。上程の都度詳しく説明致しますのでよろしくご審議を頂きますようお願い致します。

おわりに

令和4年もあと4週間程です。この1年間も結局コロナ禍が完全に終息できないまま、経済再生のアクセルとブレーキを踏みながらの1年でした。ロシア、ウクライナ情勢により物価の高騰などで、世界も日本も安定しない日々だったような気がします。運動会やお祭りなどが中止になってしまい、これが何年も続くと、地域の繋がりが希薄になってしまうことが一番悲しい限りです。

さて、当地域に目を向けますと、南信州広域連合では、ご当地ナンバーを実現しようとの機運が高まり、半年前からアンケートを取り方向性を探った結果、概ね賛成との声が約7割であった為、この程「南信州ご当地ナンバー推進協議会」を発足させ、国に南信州ナンバーの申請を行うことを決定いたしました。この地域の登録ナンバー保有台数が、申請条件を満たしていますので進める事になりました。昔から経済界を中心に運動が進められており、順調にいけば令和7年頃「南信州ナンバー」が実現することになりそうです。
又、永年の懸案でもありました南信運転免許センターを、現飯田警察署に併設して設置の方向で、長野県から進める方針を頂きました。創造館を廃止した後の代替をどうするかという課題もありますが、一定の方向性が出たことで少しずつ前に進めることができ、阿智村としてもうれしく思います。

リニア中央新幹線、飯田南バイパスや三遠南信自動車道などの交通インフラも要望を重ねながら少しずつではありますが、前進しています。それらの開通に併せ、阿智村も昼神温泉の将来構想、わいわい公園の整備、七久里の洞埋め立てによる開発構想、各地域の後期計画など、まちづくりの構想も進んでいます。多くの方に関わって頂き、意見を頂きながら進めて参りたいと思っています。

最後に、12月4日、駒場の西上町を中心とする有志の皆さんが約1年かけ城山を整備してきた中で、間伐や遊歩道のめどがたちましたので、地区住民他約50名が参加し、桜やもみじ600本を植樹しました。まさに住民活動による地域づくりです。10年後30年後に必ずや城山が生まれ変わり、地域のシンボルとなることでしょう。

以上本会議に上程いたします議案等について申し上げました。安心で夢のある地域に向かって一緒になっていい村作りにまい進していきますようご協力をお願いしてあいさつとさせて頂きます。どうぞよろしくお願い致します。


議員の皆様にとっては規約による組織変更後初の議会ということでこれからの2年間、お世話になりますと共に、村の発展のため、村民の幸せのため行政と議会が車の両輪のごとく前に進んでいけるようよろしくお願い申し上げます。