マダニに咬まれないように注意しましょう!
マダニ媒介感染症について
病原体を保有するマダニに咬まれることによって起こる感染症のことです。
マダニに咬まれ感染すると、「日本紅斑熱」、「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」などの
感染症にかかる危険性があります。
人が野外作業や農作業、レジャー等でこれらのダニの生息場所に立ち入ると、ダニに咬まれる
ことがあります。特にマダニの活動が盛んな春から秋にかけては、マダニに咬まれる危険性が
高まります。マダニに咬まれないように注意しましょう。
日本紅斑熱とは
日本紅斑熱リケッチアという病原体を保有するマダニに咬まれることで感染します。
感染してから、2日から8日で発症し、発熱や頭痛、関節痛、発疹が現れ、まれに死亡
することがあります。
人から人へ感染して広がることはありません。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは
感染経路は、SFTSウイルスを保有するマダニに咬まれることが中心ですが、SFTS患者の
体液(血液等)との接触による人から人への感染や、マダニに咬まれSFTSウイルスに感染し
ている犬や猫の体液から感染することも報告されています。
マダニに咬まれてから、6日から14日の潜伏期間の後、発熱、嘔吐、下痢などの消化器症
状等が現れ、重症化した場合には、死に至ることがあります。
高齢者は重症化しやすいと考えられますので、注意が必要です。
対策
マダニに咬まれないようにしましょう
- 特に、マダニの活動が盛んな春から秋にかけて注意が必要です。
- 野山や草むら、畑などのマダニが多く生息する場所に入る場合は、耳を覆う帽子、
首に巻くタオル、長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴を着用し、肌の露出を少なく
してください。また、衣服のすき間をなくすようにしましょう。 - マダニ用に市販されている虫除け剤(ディートやイカリジンという成分を含むもの)
の中には、肌の上から用いるタイプがあり、補助的な効果があります。マダニの付着
を完全に防ぐことはできませんので、他の防護手段と組み合わせて対策をとりましょう。
屋外活動後は、マダニに咬まれていないか確認しましょう
- 上着や作業着は、家の中に持ち込まないようにしましょう。
- 屋外活動後は、シャワーや入浴でマダニがついていないかチェックしましょう。
マダニに咬まれたら
- ダニに咬まれた直後は自覚症状がなく、気づかないことが多いと言われています。
皮膚に吸着しているマダニに気がついたら無理に取り除こうとせず、皮膚科等の
医療機関で適切な処置(マダニの除去や消毒)を受けましょう。 - マダニに咬まれた場合は、数日間、体調の変化に注意しましょう。
- 発熱・発疹等の症状が見られたら、早めに医療機関を受診し、マダニに咬まれた
可能性があることを医師に伝えましょう。
野生動物などの接触にも注意しましょう
- 野生動物は、どのような病原体を保有しているか分かりません。野生動物との
接触は避けてください。また、動物の死体等に接触することも避けましょう。 - 動物(犬や猫)を飼育している場合、口移しでエサを与えたり、動物を布団に
入れて寝たりすることは控えてください。 - 動物に触ったら必ず手を洗いましょう。
- 普段から飼育している動物がマダニに咬まれないようにし、もし動物にマダニが
付着した場合は適切に駆除しましょう。 - 飼育している動物の健康状態の変化に注意し、動物が体調不良の際には、咬まれ
ないようにして、動物病院を受診してください。