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団体職員 熊谷和洋さん

更新日:2024年4月8日更新 印刷ページ表示
熊谷和洋トップ

「何のために働くの?
誰のために働くの?」という
問いかけの先に見えた
「この地域のため」という答え。

何のために働くの? 誰のために働くの?

 「大学を卒業したら都会のワールドワイドにビジネス展開している大手企業で仕事したいという想いが強くて、当初地元に戻ってくるということは一切考えていませんでした」


 地元の金融機関に勤務し、7年にわたって人事部の採用担当としてU・Iターンを希望する学生や社会人の相談にのってきた熊谷和洋さん。この地域のために働きたい!と揺るぎない軸を見つけるまでに、ご自身でどんな葛藤があったのかをまず尋ねてみた。


 「就職活動が始まって自己分析をしたとき、“何のために働くの?誰のために働くの?”ということを問いかけられて、深く考えました。都会の大手企業は魅力だけれど“誰のため”と考えたときにその対象が明確にならなかったんです。一方で地元の金融機関は、“この地域のため”と素直にイメージすることができました。地域に根を張り、本当にずっと皆さんのために働くことができるだろうという明確な答えが自分の中にできあがったとき、こちらに帰って就職しようと決めたのです」

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飯田下伊那には素晴らしい 企業がたくさんある。 そのことを知ってほしい。

 「採用を担当していたとき、飯田下伊那には働くところがないと言う学生さんが多かったんです。私もこちらに帰って気づいたことでもありますが、技術力があって財務内容も素晴らしい企業が地元にはたくさんあります。仕事内容で企業を選ぶのは当たり前かもしれませんが、“あの企業に入れば安心だ”“あの企業なら誇り高い”といったイメージやネームバリューだけではなく、企業でどんな能力を身につけ何が実現できるのか…という視点で企業を選んでみてはどうかと思います。企業を“あて”にするのではなく、企業を“活用する”という自律型キャリアを描いてほしいですね」と語る和洋さん。


 移住・定住の大きなハードルでもある“働く”ということについて、長年採用や人材育成を担当してきた立場からのアドバイスは、大いに参考になるだろう。

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悠さん、穣さん、瞬くんの三兄弟を中心に、笑顔の絶えない穏やかな熊谷さんファミリー。
悠さんは、野球の傍らレッスンを続けているヴァイオリンの演奏も披露してくれた。

 

職場の制度はもちろん、 子どもたちをおじいちゃん ・おばあちゃんに見てもらえる 環境であったことは 大きいですね。

 阿智村春日地区に代々居を構える熊谷家。和洋さん・亜由美さんご夫妻は、数年前に本宅脇に住まいを新築、まさにスープの冷めない距離に暮らしていらっしゃる。


 3人の男の子ママである亜由美さんは、今年3月に育休制度から職場復帰されたばかりだ。


 「長男の出産と同時に最初の勤め先を退職し専業主婦になりました。もともとの私の目標は働きながら家庭を持って子育てもすること。二人目の子どもを産んで、途絶えてしまった目標をこれからどうしようかと思っているときに、現在の職場で中途採用があることを知り試験を受け再就職しました。そうして今度は産休と育休の制度を利用し3人目も産むことができました。職場の制度はもちろん、子どもたちをおじいちゃん・おばあちゃんに見てもらえる環境であったことは大きいですね」

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在職中は単身赴任生活も長かった正義さん。
今は3人のお孫さんたちとの生活を存分に楽しんでいらっしゃる。
「孫というのは本当にかわいい。
孫と一緒に生活できることは幸せだし、息子夫婦も私たちに子どもを見てもらってしっかり仕事ができている。
持ちつ持たれつということでしょう。
こうしてつながっていることは本当にいいことだと思いますね」

娯楽が少ないと 思われがちですが、 そうでもないと思いますよ。

 阿智村で暮らすことについて和洋さん、亜由美さんそれぞれに想いを聞かせていただいた。


 「都会と比べて自分の空間が広く感じられ、土日は家族でキャンプや旅行に出かけ、すぐ隣に親がいてお盆や正月だけでなくいつでも家族でゆっくりでき、子どもがのびのびと成長できる環境だと思います。田舎は娯楽が少ないと思われがちですが、そうでもないと思いますよ」と和洋さん。


 「私は、ここで子育てできて本当によかったと思っています。子どもたちもそれぞれ進路を選択するうえで一度は外へ出ることになると思いますが、いつか“阿智で育って良かったなぁ。やっぱり阿智はいいなぁ。”と思ってくれたらうれしいですね」と亜由美さん。

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長男の悠さんと次男の穣さんは、共に村の少年野球チームに所属。
和洋さんはチームの役員として、練習や試合に同行し土日は共に汗を流している。
自宅の前庭では、こんなふうに親子で練習したり遊ぶことも。
三男の瞬くんは、お兄ちゃんたちに負けじと速い球にもものおじしません!