ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > 分類でさがす > 村政情報 > 村長室 > 村長室 > 阿智村定例議会(令和元年6月4日)村長あいさつ
村長あいさつ
村長コラム(広報あち掲載)
情報提供

阿智村定例議会(令和元年6月4日)村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年6月4日更新

はじめに

 初夏を思わせる暑い日が続き今年も猛暑が心配されていますが、6月に入り梅雨入りも逆に待ち遠しい毎日であります。5月より令和という新しい時代が到来し、山々が鮮やかな緑に映え、5月3日には全国で令和最初の成人式が行われ、そして10連休となった長期のゴールデンウィークでは例年を上回る大勢の観光客に当村を訪れて頂きました。

  さて、まずは最初に、天体観測で世界ギネスに認定されたことをご報告させて頂きます。大型連休明けの5月11日、好天に恵まれ、同じ場所で同時に天体観測を行った人数、2,640人という世界記録を達成することができました。今までの記録は2015年にオーストラリアで記録した1,869人であり、当日はスタッフも含めて約3,000人がヘブンスそのはらに集合して、その時を待ちました。世界で活躍したバレーボールの木村沙織さんやモーグルの上村愛子さんにゲストとして華を添えて頂いた効果もあり、最初は人数も心配されましたが、村民や村の企業に勤める方をはじめ、多くの皆さんのご協力のもと見事ギネス認定の栄誉を頂くことができました。村民の方も1,000人弱の方にご協力頂きました。日本一から世界に星の美しさを発信する村としての称号と、村民が一つの目標に向かって団結できたこと、そして私たちがさらにこの阿智村を自然豊かな、地域資源豊富な、誇れる村と再確認できたことが大きな収穫だったと思います。  

村の状況

 今年度の事業計画、予算の中で、教育関係で保育園、学童、小中学校にエアコンの設置事業がありました。今年も猛暑が予感される中で、早急に対応したいところですが、全国的な需要の問題で工期がこの夏には間に合いませんが、今年度中には空調の整備を完了したい意向です。阿智村では保育園から順に工事を行っていますのでご理解を頂きたいと思います。又、あふち保育園と浪合保育園で芝生を植える作業を、園児、保護者、地域住民の協力のもと開催させて頂きました。遊具の下などのクッションに、裸足で遊ぶ感覚、又暑さ対策にも最適のようです。子供たちが親子で汗を流して作業するという姿が又、尊いものとなったと確信しています。今年度はもう一園は、智里西保育園で作業を行っていく予定です。

 又、昨年度、1億円の寄付を頂いていました、阿智村名誉村民、横浜在住の後藤正さんからの浄財を、本年度から後藤正育英基金として運用し、村独自の奨学金制度や、毎年の中学生のカバンや小中高のバス購入に当てさせて頂く予定ですが、まずはこの5月27日に阿智高校へマイクロバスの納車をさせて頂きました。後藤さん本人に出席頂き、生徒達に目標を持つことの大切さやバスを使ってしっかり活躍して欲しいと、お言葉を頂きました。後藤さんには感謝の気持ちでいっぱいであります。

 次に、まちづくり計画の事業において、わいわい公園周辺整備の検討委員会を6月13日に開催させて頂くことになりました。事業計画予算の折にも説明させて頂きました通り、わいわい周辺の駐車場問題や、さらに利用したい施設、満蒙開拓平和記念館との連携等を軸に、公民館関係者、利用するスポーツ関係者、子育て世代の保護者、地元役員、一般公募などで構成する検討委員会で、意見を頂きます。多くの皆様の意見を聞く場も提供しながら、進めて参りたいと思いますのでよろしくお願いします。宮崎邸につきましても地元の皆さんと現在、喫緊の課題について調整を進めております。

 リニア関連についても状況をご報告させて頂きます。現在、清内路の斜坑から排出される残土の処理や、中心となって取り組んで頂いている1-20号線村道改良計画については対応を検討していますが、リニア対策委員会の皆様にお願いしているところでございます。この程2年間の任期満了につきこの4月より新たな体制がスタートしました。会長に、引き続き浪合の稲垣孝光さんが再任されました。村の将来に関する重要なポストを担って頂き感謝申し上げたいと思います。請負業者も、清水、三井住友、東急JVに決まり、いよいよ工事も現実的なものになってきましたが、引き続きJR東海には丁寧な説明と対応を求めていきます。

 さて、6月3日に国民健康保険運営協議会が開かれ、令和元年度の国保税率改定等について協議されました。既にご承知のとおり、国保は昨年度から県が財政運営の責任主体となり、安定的な財政運営や効率的な事業の確保等、国保運営に中心的な役割を担って、制度を安定化させる取り組みが始まりました。村は住民との身近な関係の中で資格管理ときめ細かな保健事業を担うほか、国保事業費に要する納付金として保険税を県へ納付することになりました。その保険税率の決定にあたっては県が示す標準的な保険料率を参考に市町村が決定することになっていますが、国は将来的に同一都道府県内においては保険料水準を統一することを目指しています。現在本村ではこの水準に達する税率ではなく、昨年度より数年をかけてそこに近づけて行く方針を運協で確認いただいています。今回村が国保運協に諮問し、答申を受けた令和元年度の国保税率は、前年度に対し総額を2.59%アップさせるもので、被保険者一人あたりでは平均1,968円の増額となるものであります。これには国保財政調整基金の現在額4千380万円のうち約半額の2千50万円の繰入を見込んで、今後の厳しい見通しの中で可能な限りの補填措置を講じた上での改定内容と考えております。詳細については今定例会の中で上程し、ご審議いただきますので宜しくお願いします。                

 農業は村の基盤産業として位置づけしています。5月30日に第10回産業振興公社の定期総会を開催し、売上げは、9,180万円であり、一昨年の天候不順など野菜の不作などで影響のあった昨年より約12%の増でした。新規に始めた昼神温泉関連施設での販売や、イオン常滑店での販売好調によるものが原因であります。以前からの目標であります1億円の売り上げに向けて、本年度の事業計画が発表されました。令和元年度の大きな事業は、阿智ブランドにさらに磨きをかけるため、付加価値型農業の研究、特にぶどう、りんごなど果樹の振興、自社圃場の売り上げも1,000万円を超え伸びてきていることで、さらに発展させていきたいと思っています。安定した農産物を生産できるシステムとして、冬場の農業政策と林業の連携、アグリフォレスト事業ですが、国の地方創生の補助金を予定していましたが、残念ながら補助対象となりませんでした。しかし、環境省の補助金で対応したいと考えており、この事業の実施は大きな目玉でありますので、進めて参りたいと思います。又、昨年に引き続き産直市場の研究、他のまちづくり検討委員会と連携をはかる中で、マーケティング調査をしっかり行い、規模や場所、時期、ニーズ調査など検討していってもらいます。栽培指導の業務の中で、大豆の栽培は年々ニーズがあります。120万ほどの販売額ですが、近年飯田下伊那の中でも豆腐を製造される業者が少なくなってきており、阿智村では専門業者や地域振興で作っている方など盛んで、その影響もあってか大豆生産量は当村が飯伊の6割程だそうです。このあたりにも農業振興、第6次産業化に何かヒントがありそうです。

 次に、税務相談会をさせて頂く情報です。近年、相続等がしっかり行われていない事例が多く、数年経ってから必ずトラブルになる案件が多くございます。村では常に相続の早めの手続きをお願いしていますが、この程村の顧問税理士による相談会を定期的に開催させて頂くことになりましたので、是非多くの民の方に気軽にご相談頂きたいと思っています。まずは、6月19日(水)と7月29日(月)午前9時から午後4時まででございますので、ご希望の方は税務係へご予約をお願いしたいと思います。

 又、5月は道路、砂防関係の要望活動も多くありました。飯田市、西南部の行政、議会、商工団体、自治会で構成される飯田南バイパス期成同盟会も5月29日に開催されました。当村としてもさらにリニア時代の交通アクセスに向けて、又普段の国道153号線の渋滞緩和に向けて、これから強力に運動を展開していく予定です。

 自治会活動、公民館、各団体もさかんに各地域様々な活動をして頂いています。新しい役員さんのもと、この時期には村内の美化のため、ごみゼロ運動や草刈り作業、美しいふるさとづくり事業で花など植えて頂いている姿を目にしました。他にも地域あげてのまつり、イベントなどで新聞紙上が賑わい、当村には数多くの話題がございました。

議会でご審議いただく案件は、承認案件5件、条例案件2件、締結案件1件、予算案件3件、報告案件1件であります。

上程議案

 承認案件は、阿智村税条例等の一部を改正する条例は、軽自動車税の種別割の賦課徴収の特例にともなう税率の変更等を行うもの、国民健康保険税条例の一部改正は、課税限度額等の改正を行うものであります。

 平成30年度阿智村一般会計、国保会計の補正予算の内容は事業費等の確定による補正であります。 

 阿智村条例等の一部を改正する条例は、智里西保育園の所在地の変更や、消費税の増税に伴い低所得者の介護保険料の改正についてであります。

 予算案件ですが、令和元年度阿智村一般会計補正予算第1号は、既定の歳入歳出予算総額に歳入歳出それぞれ44,596千円を追加し、歳入歳出予算総額を5,329,596千円とするものであります。

歳出の主なものは、

 避難所を中心に10か所、公衆無線LAN 環境整備工事に20,500千円や

 運動公園わいわい周辺整備検討委員会経費に521千円、UIJターン就業創業移住支援事業補助金に2,000千円、風疹検査、個別予防接種に2,500千円などをお願いするものであります。

報告案件につきましては、

 平成30年度より令和元年度へ繰り越した事 業に係る明細を報告するものです。

 又、追加日程として、阿智村国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について、そして昼神浄化センター管理汚泥棟、水処理棟の再構築等工事委託契約の締結についてお願いするものでございます。 以上本議会においてご審議いただく案件について説明いたしましたが、詳細は上程のつど詳しくご説明いたしますので、よろしくご審議いただきますようお願いいたします。

おわりに

 この4月には県議会議員選挙がありました。飯田下伊那は合区となり、4人の定数に8人が立候補と大変な激戦区であり、県内でも話題となったのが私達の地域でありました。結果的には西南部地区1名、北部地区1名、飯田地区2名と地域のバランスはいい形となりましたが、当村は投票率も66.4%であり前回は55.1%でしたので、11.3%高く、関心もあった選挙でした。国政参議院選挙も近く予定されており、国県の政策にしっかり耳を傾け、村政に反映させていきたいと思っています。

 観光についてですが、5月27日には、(株)カンロとスタービレッジ協議会が協定を結ばせて頂き、グミのお菓子の中に、数袋に1つ星の形のグミが入って、幸せを感じることができるキャンペーンを開催させて頂くことになりました。1週間前にオープンした昼神キヲスクの店頭でもコラボレーションしており、観光客や村民の皆さんが、楽しんでまちなか散策ができる、新しいスポットとして期待できます。又、6月3日には、役場のポストが星のデザインとなり、お披露目をさせて頂きました。郵便局さんが全面的に協力して下さり手紙文化の見直しや、全国的にも話題となるポストになりそうです。是非多くの皆さんにご覧頂きたいと思います。    

 又、当初予算で計上したリフレ事業については、先方と改修、将来の経営戦略につきまして合意を得ることができませんでしたので、詳細設計及び改修工事費の補正予算計上については、今回見送らさせて頂きます。今回の対応について先方は、施設管理を撤退し、村による継続運営を要望されている状況ですので報告させて頂きます。                   

 毎晩、各地区の小学校などのグラウンドでは、6月23日の阿智村消防団技術大会に向け、団員諸君が練習に明け暮れています。地域の安全のため、村の生命財産を守るため、火災があった時、水をいち早く正確に出すための技術大会です。練習や大会を通じて、先輩や後輩、地域の方の繋がり、そして悔いのない、よい成績が収められるよう期待したいものです。村民の方も是非練習や大会を覗いて見てやってください。

 これから熱い夏に向け、イベントも盛りだくさんです。7月20、21日と全国から阿智に集まる生涯野球、27日の阿智の夏まつりは「花火と星の競演」「山あいに轟きわたる大音響」をキャッチコピーに、火祭りとあわせて他とは違った花火大会を開催する予定です。昨年は台風で一日延期しましたが、よい天気を期待したいものです。

                                        以上、6月定例議会の私からのあいさつとさせて頂きます。