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村長あいさつ
村長コラム(広報あち掲載)
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阿智村定例議会(平成31年3月5日)村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年3月5日更新

はじめに

 今年の冬は例年になく、まとまった雪も降らない比較的過ごしやすい毎日でした。3月になり、駒場や昼神温泉を中心にひなまつり街道事業も始まり、卒業のシーズン、春の足音が一歩ずつ近づく季節となりました。そんな中、飯田下伊那では4月に行われる県議会選挙が合区になり、新聞報道では大変な激戦区となる予定で、県下の中でも大変話題になっています。あと1ヶ月後に迫った中で、リニア時代を迎えるこの南信州を、各市町村が一体となりどう県政に伝えていくのかが大変注目の選挙になりそうであります。

 さて、第6次の基本構想も2年目を迎え、将来像「阿智家族」の想いの中で、中期計画、単年度計画のアクションプログラムにより、平成31年度の予算の骨格を、地区懇談会、各団体の懇談会、計画審議会等を昨秋から開催させて頂き、まとまりましたので上程させて頂きたいと思います。

 その中で、既に村民の皆さんに告知させて頂いている企画をまず冒頭でお話しします。本年、新元号となった10日後の5月11日土曜日に、ギネスの世界記録チャレンジイベント「Achi Star Festival」を計画させて頂きました。村民と観光客の皆さんが一体となり、一斉に星空を眺める人数をカウントするという企画です。現世界記録はオーストラリアの1,869人。目標はそれを超える2,500人で、是非多くの皆さんにイベントに参加頂きたいと思っています。村民の方であれば、望遠鏡や双眼鏡をご持ってくる下されば無料、お持ちでない方はレンタルさせて頂き500円で参加できます。村内企業にお勤めの方、学生もその対象ですので、よろしくお願いいたします。最大のねらいは、一つの目標に村民が一体となって取り組む事、地域資源や環境の素晴らしさを改めて認識する事であります。日本一から世界一への取り組みへ、是非再度5月11日の夜のスケジュールを押さえておいて頂きたいと思います。

平成31年度重点施策

  第6次基本構想の横断的な施策大綱を確認しますと「定住人口の確保、維持」「人づくり、健康づくり、地域力」「阿智ブランドの確立」「まちづくり計画」の4本の柱で、基本目標、大綱それぞれの仕事の中で、どれにも共通する横断的な事業を展開して参ります。

 その中で平成31年度は特に、リニア三遠南信自動車道が開通する8年後を見据え、まちづくり計画という観点から、4月には「まちづくり企画係」を設置させて頂き、担当職員を配置し、まちづくりのための情報データ収集事業、昼神温泉郷や、わいわい公園周辺、村全体のまちづくりに係わるハードからソフト事業の仕事に取り組んで参りたいと思います。

 又、教育や福祉等くらしの関係で村民の皆さんに直接関係する点が、この4月1日より、役場の隣にあります保健センターの中に、保健師や子育て支援員が常駐しワンストップサービスで連携して、地域包括支援センターや子育て世代包括支援センターの開設、児童家庭相談員の配置による、きめ細やかな相談業務と中間教室の設置による不登校への対応をします

 そして、この他国の地方創生推進交付金等を利用させて頂き、星空の観光まちづくり事業、農業と林業を連携させたアグロフォレスト事業と、保育園から中学校にエアコン設置や外国語に力を入れた教育支援の充実、18歳以下の子供の医療費完全無料化、南信州では初のコンビニ交付、収納事業に取り組む、総予算52億8千5百万円を計上させて頂きました。

「くらし・いきがい・協働」

 定住関係では、昨年作成した定住プローモーション動画をさらに活かし、南信州広域連合と協力して首都圏、中京圏への広報活動、HPの充実、住宅新増改築等支援金などさらに阿智村は定住に前向きに取り組みます。空家の利活用も積極的に行い、情報共有や有効活用に役立てます。

 くらしの中で便利になる点としては、今まで納税の関係や住民票、印鑑証明等役場でないと発行できなかった処理を、全国のコンビニエンスストアでも対応できるようになります。飯田勤めの方や、ふるさとを離れて暮らす方にとっては便利になりますので、ご理解を頂きたいと思います。

  地域おこし協力隊や集落支援員も人数を増員し、農業関係や写真の村づくりの事業にも力を入れていきたいと考えています。                                            

 又、耐震が充分でない清内路振興室の移転をこの秋に計画しています。旧清内路中学校に移転し、デイサービスひだまりと併せて地域のコミュニティーの拠点になればと考えます。

主な事業と予算は  

   公共施設計画策定事業              1,300万円 

  コンビニ収納事業                   432万円

   定住促進のための住宅新増改築等支援金 1,500万円 

   自治会活動支援金                2,195万円

   CATV運営事業                   3,988万円

  浪合フォーラム改修                3,542万円

   清内路振興室移転                 1,040万円

 

「教育・文化・地域愛」

 子供達が阿智村を愛し、進学や就職で離れることがあっても、いつかはふるさとに帰って来てくれる為、なんといっても教育は大切であります。

 昨年の全国的な猛暑により、空調設備がないと子供達の健康に影響するという配慮から、当村においても保育園、学童施設、小学校、中学校とできる限り早く設置する計画であります。又、子育て世代包括支援センターの開設や児童家庭相談員の配置による、きめ細やかな相談業務を行います。そして外国語の位置付けは重要と考え、担当主事の配置や英語検定受験料補助など行います。他に、一部保育園の園庭の芝生化、スポーツ団体の支援の補助金の増額など行います。今年度引き続き、ふるさと学習をカリキュラム化して地域を愛し、自然や歴史、地域資源を体験する教育を目指します。

主な事業と予算は

   子育て世代包括支援センター設置運営     792万円 

   小学校、中学校空調設備設置工事費     6,567万円

   浪合小校舎等改修工事              5,372万円

  Ict機器整備、学校教育専門主事の配置    1,402万円 

   英語検定受験料補助事業              40万円

  保育園園庭芝生化事業               315万円

   中央公民館ホール舞台修繕             1,918万円 

 

「福祉・健康・医療」

 健康で小さい子供からお年寄りが生きがいを持ち、幸せに暮らすことが何よりも大切です。当村では健康プラン21に沿って、年代別の健康増進、トリプルAサポート事業、特定健診の充実により、村民の健康づくりに邁進しています。又、認知症対策に力を入れており、サポーターの養成講座や、見守りネットワークの構築、認知症カフェの支援など行っています。新規では、18歳までの子供の医療費完全無料化、保健師や地域包括センターが役場庁舎の隣の保健センターに移動し、子育て支援と一体に機能できる体制を整えます。

主な事業と予算は

 診療所の運営                  5,680万円

 地域包括支援センター事業            5,915万円

 各種健診事業等の実施            1,505万円 

 デイサービスえんばな改修事業         3,354万円

 予防接種事業                       1,774万円 

  地域で展開する健康づくり            2,611万円

 

「産業振興・雇用創出」

  観光を基軸とした産業振興をめざすため、年間130万人が訪れる観光客にいかに阿智村のファンになってもらうか、交流人口の増加により、この村が潤い、定住人口につなげていきたいと思っています。農業と林業の連携した事業では、国の地方創生推進交付金を財源予定に、冬場のビニールハウスにバイオマスエネルギーを利用し、新栽培システムにより農業を活性化させたいと考えています。森林事業にも積極的に、路網整備や支障木伐採、将来構想作成の準備を始めます。そして観光では、(株)阿智昼神観光局を中心に、日本一から世界一へ向けた5月11日のイベントを皮切りに、事業の展開をはかり、星でブレイクした地域振興を、さらに全村に広めるため、昼神温泉の将来構想などまちづくりに主眼を置いて進めて参るつもりであります。商工会とも連携し、住宅リフォーム事業やプレミアム商品券、ふくまるくんカード更新の補助など行い、この村の経済が豊かになるようしっかり取り組んで参ります。

主な事業と予算は                 

 観光事業の補助金                   12,000万円 

   スタービレッジ事業                    2,550万円

 産業振興公社助成金                  2,600万円

 新栽培システムアグロフォレストリー事業  2,965万円

  農地環境保全事業                   2,564万円

 森林経営管理制度準備作業             216万円

 有害鳥獣対策事業                     1,754万円

 商工業者経営支援、振興事業           1,200万円

  ふくまるくんカード更新補助                 700万円  

  プレミアム商品券事業                   630万円  

               

「環境・防災・安心」

 私達が安心して暮らすために、大変重要な位置づけであり、美しい景観の保全の創出として、子供からお年寄りまで地域一丸となって環境保全の取組を一緒に考え支援して参ります。燃やすごみの削減や観光地にふさわしい美しい村づくりの意識付けをして参りたいと思います。又、あまり例がないのですが、会社の倒産により、完全に所有者がわからなくなった特定空家等の略式代執行を予定しています。環境上空家は問題となっており今後もしっかり対応して参ります。そして、道路等の整備では、緊急を要するものや、各地域から要望の出ているものから整備して参りたいと思っています。特に永年の懸案でありました県道天竜公園阿智線に接続する、村道1-3号線の詳細設計に取り掛かります。又、防災関係では村のハザードマップを全戸に配布やWebでの公開、昨年相次ぐ停電の反省から、可搬型発電機の購入や、又、公共交通では要望もありました朝通学時の市立病院経由の駒場線を村費で増便して頂くよう計画しています。

 主な事業と予算は

  家庭ごみ等収集処理               19,857万円 

    所有者不在特定空家略式代執行            507万円

    星くずの紙事業                         50万円 

   村道林道の整備                 8,955万円

  中之橋撤去、護岸工                  4,500万円 

   ハザードマップ作成                     111万円

  可搬型発電機の購入                   269万円 

    村内巡回、西部コミュニティバスの運行     2,335万円

  乗合いタクシーの運行                   500万円

  以上、平成31年度の主な事業です。新たな夢に向かった新規事業も多く組み入れさせて頂いている中で、繰り返しになりますが、まちづくり事業、エアコンを中心とした教育費、子供の医療費完全無料化など福祉医療体制の拡充、そして農業林業に重きを置いた予算となっています。「星ふるさと」の精神で、阿智村も奥深き歴史のステージに、新たな輝きを刻んでいきたいと願っています。 

議会審議

  本議会でご審議いただく案件は、報告案件2件、人事案件1件、事件案件4件、条例案件9件、予算案件7件であります。

報告案件は

  • 専決第1号、阿智村若者定住住宅設置等の制定について、

  • 専決第2号は平成30年度阿智村一般会計補正予算第9号について 承認をお願いするものです。

  • 既定の歳入歳出予算総額に6,550千円を追加し、歳入歳出予算総額を5,644,121千円とするもので、長野県議会議員選挙費による補正であります。

  • 人事案件

  • 人権擁護委員の任期満了によるものです。         

    事件案件と条例案件につきましては、上程の都度説明させて頂きます。

  • 予算案件

     平成31年度阿智村一般会計及び各特別会計予算の議決をいただくものです。

    ・一般会計予算は、歳入歳出予算総額  

     52億8千5百万円と昨年度当初予算49億2千万円と比較し、3億6千5百万円の増であります。

     歳入については、村税で前年度より602千円減の739,190千円、地方交付税は前年度より

    20,000千円減の2,350,000千円となります。

     基金繰り入れは、分譲住宅の造成に土地開発基金から50,615千円、デイサービスえんばなの

    改修や中央公民館ホールの修理に、公共施設整備基金から52,000千円、湯ったりーな昼神の

    改修に阿智開発公社事業基金から、4,000千円など前年度より347,231千円の増となり、

    繰り入れ総額は413,775千円となります。

     歳出については、先ほど主な事業について申し上げましたので、内容については「事業等計画書」

    を参考にしていただきたいと思います。

    

     次に特別会計ですが、

 ・阿智村国民健康保険事業特別会計は、

  事業勘定で歳入歳出総額657,400千円

  直営診療所勘定で歳入歳出総額56,800千円

     阿智村下水道事業特別会計は、歳入歳出総額414,000千円

     阿智村介護保険特別会計予算は、歳入歳出総額841,800千円

     阿智村農業集落排水事業特別会計は、歳入歳出総額76,500千円

    阿智村後期高齢者医療特別会計は、歳入歳出総額74,100千円

   

    ・阿智村水道事業特別会計は、歳入総額263,541千円です。      

      この他、平成30年度各会計の補正予算等について追加日程でご審議いただくことになります。            

    以上、それぞれの議案について申し上げました。上程の都度詳しくご説明いたしますのでよろしく

    ご審議賜りますようお願いいたします。

おわりに

      皆さん既にご承知の通り、平成という時代も終わろうとしています。4月1日には新元号の発表、

   5月1日からは新しい時代が始まります。

    それぞれの人生の中で想い、感じるところは様々かと思いますが、阿智村に住む私たちが新しい

   時代を迎えた中でも、いつまでも災害がなく当たり前に幸せに暮らして行けることを願うばかりです。

      振り返れば、平成28年11月16日に天皇皇后両陛下が当村にお見えになられた事が、より一層

   平成が終わることが寂 し く感じます。

     会話の中で陛下が満蒙開拓の歴史を通じて平和の尊さを語られた事、国レベルの冠婚葬祭を

   一手に担ってくれている事で、改めて日本という国が平和であると感じた事、阿智村の星や山や川に

   代表されるように、ふるさとを永く愛 し大切にしてもらいたいと語って頂いた事がいつまでも忘れられ

   ません。

    沿道2万人の方が手を振って頂いたあの出来事は、当村の歴史にいつまでも語り継がれることでし

   ょう。阿智村も平成という時代を様々な歴史の中で過ごしてきました。浪合村、清内路村との合併が

   最も大きな出来事だったと 思いますし、情報や道路、上下水道等のインフラ整備、阿智中学校や給

   食センターの改築、産業振興公社設立、星空日本一の称号など、数を上げればきりがありません。

     そんな中で、地方創生による人口や地域活力の問題、少子高齢化などこれから取り組むべき課題

   も多くあります。

    我が村が、輝く自治体として一人ひとりが元気と知恵を出して、皆で助け合い「阿智家族」の将来像

   の元、素晴らしい阿智村をめざすために、多くの村民の方のご意見を頂きながら、平成31年、そして

   新しい元号元年もどうぞよろしくお願いいたします。 

          以上3月定例議会の開会にあたり、ごあいさつ申し上げました。よろしくお願いいたします。