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村長あいさつ
村長コラム(広報あち掲載)
情報提供

阿智村定例議会(令和5年9月6日)村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2023年9月6日更新

はじめに

 9月になりまだ暑い夏が続いていますが、朝夕は涼しい季節を迎えました。今年の夏も、近年の異常気象、高温の真夏日が続き、関東や新潟では水不足であったり、一方ではお盆中の台風により水害の地域もあり、予想もつかないような夏でした。阿智村においては台風が心配されましたが、ルートが逸れた事もあり大した事なく過ごす事ができました。しかし、これから長雨や台風の時期で農作物の影響も心配されますので細心の注意をしていきたいと思います。
 8月27日には防災の日の前でしたが、震度5強の災害が起きたと想定して、村内一斉に防災訓練を実施しました。近年集中したゲリラ豪雨や地震、噴火などいつ災害が起きるかわかりません。村ではこれから避難所への停電時の非常電源確保など万全の体制は取りますが、行政が万が一機能しなくなった時の自主防災組織のあり方や、具体的な動きなど是非、各自治会でも体制を整えて頂きたいと思っています。各自治会では炊き出し訓練や消火栓の使い方、特に浪合自治会ではスマホの防災アプリを使った説明や訓練が行われ、住民の皆さんの意識の向上に繋がったと思います。

村の状況

 この9月議会では令和4年度の決算がまとまりましたので、本議会に報告させて頂くことになっています。
 昨年も、コロナウィルス感染症対応の費用や経済対策の各給付金の支給により、感染症対策事業費が大きく計上されました。インフラとしては、智里東保育園未満児棟増設、産業振興公社のコメの倉庫建設、堆肥センターのトラック購入、巡回バス購入、営農指導拠点施設改修事業などさせて頂きました。他に、マイナンバーカード交付強化、診療所の往診体制充実、消防団の出動手当の拡充、50%のプレミアム商品券の発売、ふるさと納税のシステム拡充に取り組みました。又、里山を整備する団体の活動もさかんになり、村が徐々にきれいになっていく事がうれしく思います。
 基金は令和3年度末が70億2,584万円、4年度末が71億3,277万円に増え、借金を表す村債が、令和3年度末が30億5,968万円、4年度末が28億9,870万円に減り、財政の健全化を見る指標については、経常収支比率は78.9%、実質公債費比率は、0.8%となっています。債務よりも年々基金が多くなってきていることで、今のところ健全な体制が維持できています。
 しかし今後は、少子高齢化により税収の減、社会保障費の増など全国共通の悩みをかかえていますので、将来を見据え安定した村政が運営できるよう精進して参ります。

 さて、この夏には様々な出来事がございました。

7月29日 阿智の夏祭り

 実に4年ぶりの大煙火大会を開催しました。お陰様で当日は晴天に恵まれ、コロナ禍明けの久々のお祭りということで本当に多くの皆さんに花火を見て頂くことができました。一部打ち上げ場所が例年の河川敷では出来なくなった為、会場を変えての打ち上げや、開会式を駒場自治会館前に移し、一体感のある集約した演出、音響の工夫、女性みこしの登場など新たな試みでの再スタートでした。楽しんで頂けたのも御寄付頂いた多くの企業や村民の皆様、そして関係者の皆様のご尽力の賜物と感謝致します。お盆には浪合大煙火大会、昼神では数日間に亘って盆踊り等の夏祭り、各地域でも台風余波の雨で行事が中止になった所もありましたが、夏祭り等が盛大に行われ帰省客の皆さんと楽しいひと時を過ごされたようです。

8月30日 阿部知事との県民対話集会

 テーマは「これからの観光と健康」で、昼神温泉出湯50周年を迎えてと題し意見交換をさせて頂きました。コロナ禍明けの観光は、食や農、大自然の環境など体験し心も身体も健康になれるウェルビーイングの考えは大切であり、長野県からそして阿智村もリニア時代に向け、積極的に取り組んでいく事が大切だと意見が出されました。
 例えば、住民の方や観光客が温泉を利用しながら、リラックスして自然を楽しみ、農業を行い、収穫した野菜で美味しい料理、病気の状態にあったメニューにより健康になれるしくみ作りを行っていくというものです。他にも教育の事、ガソリン高騰の件など意見を頂きました。多くの方に参加頂き、知事との対話集会は実のあるものとなりました。

8月11日・12日 南信州フォレストパーク「森の収穫祭」

 治部坂高原で開催しました。山の日に、涼しい治部坂での初めての企画は、特に中京圏から多くの方に来て頂きました。西部三村の若手農業者が中心の企画で、特に森の恵みである「とうもろこし」「トマト」などの農産物の販売を中心に、森の関連した展示ブース、大型トラクターの展示や、まきの販売、木のハウス、おもちゃの展示など、県の元気づくり支援金の助成を頂く中で、テーマに沿ったコンセプトがはっきりした企画で盛大に開催する事ができました。

観光関係 

 昼神温泉出湯50周年の企画として、農業と連携した事業が大人気でした。朝採りきゅうりを各ホテルの朝食に間に合うように、産業振興公社が8月8日から一週間程、朝採れたてのきゅうりを届け、お客様は丸かじりを味わい、大変喜んでくれました。又、夏休みの子供たちに大人気だったのが、とうもろこしを収穫し、そこで味わうことのできるツアーは連日大盛況でした。
 阿智昼神観光局によると8月のお盆のみ少し雨の影響もありましたが、コロナ禍明けの観光需要の影響と、涼しさを求めて星空ナイトツアーの影響は依然として大きく、7、8月、夏休み中は旅館の予約がなかなか取れない状況だったようです。「浪合パーク」との相乗効果で、ヘブンスに入れなかった方や、アカデミックに見たい方、企業の研修など団体の皆様の学習にと、効果が出ています。村内のキャンプ場は今年も大盛況で、やはり星の話題で全国放送のテレビ、ラジオ、雑誌新聞の効果は大きく、改めて星空日本一の村としての定着を感じさせられた夏でした。治部坂の星合の森のコテージも順調でした。

プレミアム商品券

 2次募集も9月1日で終わりお陰様で完売となりました。5,000円のプレミアムが付く商品券を利用して頂くことで、村内のお店に約1億円の経済効果があることになります。特にガソリン代の高騰、物価高騰の中で、この商品券を利用し少しでも家計が助かればと考えますので、有効にご利用頂ければありがたいです。

農業関係

 今年は猛暑の影響もあり、秋に収穫予定のなしやりんごがいつもより小ぶりとの事ですが、順調に稲や野菜、果物など育っているようです。やはりブランドである浪合のとうもろこしは人気で、今年も多くの方が買い求めて頂いたようです。又、全国で災害があった影響で農産物が作れなくなり、特にきゅうりが高値で取引されている現象が起きており、順調に動いているようです。

(村内の景気動向)

 商工会によりますと、現在構想を進めていますのが、インターネット上の仮想空間に昭和30年代をイメージした仮想商店街を作り、会員企業の魅力や商品、サービスを提供するものです。昼神温泉郷出湯50周年を記念して企画するもので、現在の景気低迷の中、世界をターゲットにできる、新しい試みとして11月の商工祭で発表される見込みだそうです。
 国や県に対して、7月は南信州広域連合や道路の期成同盟会として様々な要望活動も行って参りました。飯田南バイパスの要望も事業化され熱が入って参りましたし、国道153、256号線、県道の改良工事や治水対策など、設備ができて経年劣化しておりメンテナンスの重要性もあり、私たちの生活の安全のために、今後も引き続き要望をして参りたいと思います。
 その他、夏休みの子供を対象にした企画や映画などの公民館事業、生涯野球大会、戦没殉難者追悼式、全村博事業などこの夏には様々な行事を行うことが出来ました。

【上程議案】
 本議会においてご審議頂く案件は、人事案件1件、契約案件1件、決算案件6件、予算案件2件

▽人事案件1件
 阿智村教育委員1名の方について、任期満了に伴う任命に関する同意

▽契約案件1件
 契約案件は道路メンテナンス事業として、老朽化している村道2-10号線、曽山と市の沢を結ぶ阿智川を渡る長塚橋の橋梁補修工事

▽決算案件6件
 決算案件は、令和4年度阿智村一般会計及び各特別会計決算の承認
 一般会計決算は、歳入合計6,217,550,720円、歳出合計5,859,677,653円、歳入歳出差引額357,873,067円、翌年度への繰り越し財源70,449,000円を差し引いた実質残額は、287,424,067円。
 歳入は、村税780,804千円であり昨年より15.6%の増、地方交付税は2,888,035千円と昨年より1月4日%の減
 歳出については、冒頭で述べた通りです。
 特別会計の詳細については上程の都度詳しくご説明いたしますのでよろしくお願いいたします。
▽予算案件
 一般会計と特別会計の補正予算
 一般会計補正予算第2号は、既定の歳入歳出予算に歳入歳出それぞれ362,738千円を追加し歳入歳出総額6,397,423千円。

▽歳出の主なもの
 ・施設解体費用負担金
 ・CATV運営事業費
 ・定住促進費
 ・宿泊税に関する調査検討費
 ・価格高騰特別対策支援事業費
 ・子育て世帯生活支援特別給付事業費
 ・地元施行災害復旧工事補助金
 ・鳥獣対策費
 ・林道改良費
 ・村道維持補修工事
 ・災害復旧費
 ・前年度繰越金の2分の1を財政調整基金に積立

 特に価格高騰特別対策支援事業費では国の支援で電力、灯油、食料品等の価格高騰による生活困窮者へ一世帯あたり2万円を支給するものです。又、低所得世帯の子育て世帯生活支援特別給付金は、価格高騰による家計への負担が増大している低所得の子育て世帯のうち、住民税所得割非課税世帯等に児童一人につき3万円を支給するものです。
 又、将来のまちづくり、観光予算の財源として宿泊税を今後検討していく為、調査検討委員会を設置する予算を計上しています。
 特別会計は、介護保険特別会計について必要な補正を行います。

 以上、ご審議いただく案件についてご説明いたしました。詳細については上程の都度詳しくご説明いたしますのでよろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

おわりに

 今月2日から栗矢の無礼講が始まり、連日地元の方や観光客の皆さんで賑わっています。これから各地域でお祭りや敬老会、運動会とコロナ禍で出来なかった行事が4年ぶりに開催される事になり、多くの皆さんが協力して楽しんで頂く機会が多かろうと思います。私もお伺いさせて頂いて村民の皆さんと直接お話ができる場でもあります。
 11月23日には昼神温泉出湯50周年記念式典、26日には昼神で駅伝大会や村民の方に楽しんで頂く大きなイベントも企画されています。皆さんが集う中で、村の将来の事を話す場でもあればよいかと思っています。そして、今年も9月18日の敬老の日を中心に、百歳、米寿の方などにお祝いの訪問をさせて頂く事になっています。皆さんいつまでもお元気で、村の歴史や伝統、素晴らしさをしっかり私達に伝えていってもらいたいと願います。
 さて、9月は源氏物語、帚木プロジェクトが目白押しです。来年のNHK大河ドラマ「光る君へ」の番組では紫式部が主人公であり、源氏物語の中で園原や東山道が登場する事から、盛り上げようと実行委員会が立ち上がり、企画がされています。9月24日には源氏物語「帚木」演劇の上演、29、30日にはそのはらの月見祭りとして、信濃比叡やははき木館、公民館で書家の実演、講演会、狂言「木賊」が実演されます。10月には神坂峠越えのウォーキングイベントも行われますので、是非多くの皆さんにご覧頂き、阿智村の奥深い歴史を感じとって頂ければと存じます。
 次にNPO法人チャレンジゆうAchiについてであります。平成16年に総合型地域文化・スポーツクラブとして発足して以来、実に今年度で20年の節目を迎えました。10月21日に記念式典が行われる事が決定いたしました。阿智村民でつくるみんなのクラブとして、他地区に先駆けてこのしくみが20年前に出来上がったわけですが、現在はスポーツや文化、中学の部活動とも連携し42の講座のプログラムがあり、いきいきとした村民の皆さんの生涯学習の場として、内外から評価されています。当時から体育協会やスポーツ推進員の皆さんが中心となり運営されており、改めて感謝申し上げ、さらなる発展を願いたいと思います。

 以上本会議に上程いたします議案等について申し上げました。みなさんと共に住みたい地域、夢のある地域に向かって、いい村作りにまい進していきますようご尽力をお願いして9月定例議会のあいさつと致します。​